忍者ブログ
散り行く華は潔く、 少女の祈りと共に散れ。 嗚呼、今宵も。彼女は君に眠りつく。
[28]  [26]  [25]  [24]  [23]  [21]  [20]  [18]  [17]  [16]  [15
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

※適当で都合の良い設定



井戸から脱出した後、
白狐のオバナは双子の鬼霊たるノゾミ&ミカゲからツヅラ達を守るも命絶えてしまった。
葛は言霊使いに覚醒し、ノゾミ達を返り討ちにするも・・・代償は大きかった。


古屋に戻った、桂と葛達はサクヤと烏月とちゃぶ台を囲み、
双子をどうするか考えていた。


捏造注意w


――――――――――――――――


烏月「しかし、あの双子は相当に強力な存在らしいな。参った・・。」

サクヤ「鏡に取り憑いた霊なら、鏡わったら良くね?」

烏月「その通り、だけど、どうやって探すんだ。
貴女の野生の感か?」



深夜、4人はちゃぶ台を囲み、色々と話していた。
これからの事、今までの事。


桂はふと葛に目をやる。
もふもふの尻尾と耳が生えた葛は、今やオバナと1つに成ったのだろうか?
今まで葛と共に居たオバナの、
突然の存在昇華をまだ小さい彼女は受け入れられるのか。
肉親を無くした桂は思った。
葛はひたすら下を向いて座っている。



桂「あの~、お二人さん。
会議中に悪いですが、葛ちゃんが眠そうだから、お布団の準備してあげて良いですか?」


サクヤ「そうだな、葛はもう疲れたろ。
お眠り。」


烏月「サクヤと二人なら話が進まないだろうから私も寝るよ。」


桂「それが布団3人分しか・・。」

烏月「私は畳で寝るよ。 あの野犬なら外で寝れるだろうが・・・。」



サクヤ「こういうのは、年寄り優先なんだよ。悪いね。」


桂はすっかり眠っていた葛を抱き抱えると、個室に運んだ。


――――――――――――――




――――――――――――

布団を敷いて葛を寝かせた。

桂(途中で起きるかも・・。今夜は隣で、寝て上げよう)


桂は自分の部屋から布団を持ってきた、
そして葛のすぐ隣に敷いた。
電気を消して、床につく。


葛にはもう狐耳が生えて無かった。
こんな小さな体で彼女は色々な試練に耐えていたと考えると、
桂は胸が熱くなった。
若杉のしがらみや打算だらけの世界からの逃亡、彼女は何を求めていたのか。



私も寝ようと思った。
そしたら。



葛「ケイおね―さん・・・。」


葛はか弱い声で囁いた。


桂「・・・何? 葛ちゃん、どうしたの」

葛「オバナは、私のせいで死んだのでしょうか?」

桂は少し戸惑った。
何て言えば良いのか?
気にしないでとか、そんな事無いよなんて言っても気休めにも成らない。
桂は知っていた。


葛「私は他人と居たら駄目なのでしょうか・・。オバナは死んじゃうし。
桂姉さんを変な事件に巻き込むし。
私は・・・誰かと居たら・・・」


桂「違うよ・・。
葛ちゃん、オバナちゃんは葛ちゃんを守りたくて、それで・・・」




葛がすすり泣いたのが分かった。


葛「でゃけど・・。オバナはもう・・。」泣きじゃくり方はまだ少し子供らしさが有った。



葛「オバナはもう居ないんだ。
あんなに可愛いオバナに・・・私、怒っちゃったよ。」


彼女が初めて見せた弱さだった。



葛「オバナが居た頃、私は幸せだったのに、
私はそれを精一杯感じて無かった。
毎日、いつまでもオバナと居られると思っていた。」


桂「あのさ、葛ちゃん、オバナちゃんは死んだけど・・。
ツヅラちゃんの中では生きていると思うの。
その力もオバナちゃんを通して、得られたのかもしれないし・・。
(よく分かんないけど)

全てのエネルギーは不滅だし、
葛ちゃんがオバナちゃんを思い、
葛ちゃんが成長出来たならば・・。」


葛は泣いたままだった。


桂は葛の布団に入って、
葛を寝ながら抱き締めた。
今まで、毎日居たオバナだが、
居なくなってから初めてその重要性に気がついたのだ。


桂はよしよしと背中を撫でた。

葛「桂お姉さん・・・。」


桂「何? 葛ちゃん・・・。」


葛「何だか、桂お姉さんがお母さんみたいだなぁって思ったんです。」


桂「葛ちゃん・・。私も、葛ちゃんが妹みたいだって思ったよ。
よく色々と耐えた成って、思ったんだ・・。
私も誰かにこんな風にされた気がする、
だから今、優しく葛ちゃんにしてあげられるんだと思う。」


葛「お姉さん・・・今、私が泣いたのは、誰にも言わないでくださいね。
・・・オバナは私を守ってくれました。
だから、私は生き延びた者として、言霊の力を・・・・。」


葛の小さい体は震えていた。
この小さくて若い身体に多くの歴史や琢磨が詰まっているのだ。


葛は頬に涙の跡をつけて、眠った。
桂は葛ちゃんを抱いたまま深い眠りについた。



葛何か寝言を言ったような気がした。
しかし、桂には良く聞こえなかった。



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


その夜、
桂はある夢を見た。
大切な人が居なくなってしまった悲しみが、再び蘇る。
その夢は古い小屋のような場所で、
双子の子供が、封印された鏡を見つけるシーンから始まるのだった。







拍手[1回]

PR
この記事のトラックバックURL:
アクセス解析
カウンター
アクセス解析
プロフィール
21歳。 実家のカレー屋に勤務。 最終学歴は北嵯峨高等学校。 つまり高卒さ。(^o^)ゝ ぱっとしない平和な人生を歩む。 人生は難解だからこそ、神に預けよう(謎の台詞)       ☆家族 父・母・妹・犬で4人家族犬付き。       ☆性格  やや短気。感情的に成りがち。  せっかち。 ↑直すように努力したい・・、orz
HN:
紅月乃夜
性別:
非公開
自己紹介:
☆独り言 人間は自分の内面に向かい、 性格を直すために生きているのか。 ならば私にやれる事はひとつ。 毎日を真面目に生きる事だ。
忍者ブログ ☆[PR]